(2022.1.9 更新)
令和4年(2022年)、明けましておめでとうございます!
最後の更新から早や、3カ月近くが経ちました。この間、決してサボっていたわけではなく、日夜新しいキットに取り組んでいたのですが、今回選んだキットがあまりに曲者(くせもの)で、日々修正を繰り返すうちにいつの間にか年を越してしまっていたわけです。
組み立て前のパーツはこんな感じ!
今回手掛けたのはハセガワ1/72 P-2V7 です。
今回、詳しいことは確認できませんでしたが、このキットを私が初めて作ったのは、多分中学生以前だったと思うので、このキットの原型は発売開始から少なくとも40年以上の年月が経過している物と思われます(上記のキット自体は2005年製)。
なので、バリ付きなのはしかたがないにしても、パーツの合わせ目に段差、隙間のオンパレードでした。
ちなみに、航空機模型を手掛ける場合、大抵はコクピットを造り込む所から始めるのですが、このキットはあまりにも素朴なキットなので、このブログの趣旨である「楽しい」を優先して、今回スルーしました。
P-2V7は設計開始が終戦前の1944年で、初飛行も太平洋戦争末期である1945年5月です。このため、ほんのりWW-2の雰囲気を醸しつつ、近代航空機の味も併せ持った微妙な雰囲気の航空機です。
設計時期の関係でこの機体はフロントギア方式です。なので当然のことながらフロントに重りを積まなければなりせん。これは実機のエンジンが機体バランスに対して極端に重かったせいで、このままキットを組んだら完成機は間違いなく尻もちをついてしまいます。ですが、残念ながらこのキットの説明書きには、「胴体前部へオモリ約30gを入れてください。」と書いてはあるものの、どこに重りを載せるかが不明です。一番載せやすいレドームならよいのですが、もっと前の位置を想定していた場合、レドームに30の重りを載せても足らなくなる可能性があります。因みに重りが重すぎると主脚パーツに負担がかかり、最悪、展示しているうちに主脚が折れたりする可能性があります。
前回、PBY-5Aを作った際、あまりに重たいバラストの重さの指示にフロント接地を諦めたように、今回も適正なバラスト量を調べるためある実験をしました。
ある程度のパーツを組んだ(テープ止め)状態で主脚地点を支点として何gの重りをどこに乗せればいいか確認しました。(この後はエンジンなど主脚柱より前にくっつけるパーツが多いと判断される状態まで仮組みしました。)
その結果、説明書の記述のとおり、(ですがより前部の方が安定)30±5gで、微妙に均衡することが判りました。
結果的に15ℊ×2個を写真の位置に貼り付けました。
前述のとおり、このキットは製造年代のせいもあり、かなり隙間や段差がつきます。
作業を進めるうえで、こうした個所の修正は避けられません。中でも大変だったのが機首周りです。
作業に熱中するあまり、作業前の写真を撮り忘れてしまいましたが、機首の透明パーツのノーズコーンと胴体の接合面に結構な段差がついてしまいます。なるべく目立たないように、ギリギリ下の方にずらそうとしましたが無理でした(つまり透明パーツのノーズコーンの高さと胴体の開口部の高さがコンマ数ミリ差があったということ)
なので、悩みましたが、上写真のようにノーズコーンの後ろに大量のパテを盛り(写真は成型前)ました。
成型後がこの写真です。因みにキットの年代のせいもありますが、このキットはリベットも筋彫りも全て凸(高速を要しない航空機は今でも凸リベットを使ってます。)であるため、筋彫りとリベット打ちは諦めました。
フロントギア周りもこんな感じ。因みにコクピット・クルーはここから出入りしてました。(実は、子供のころ出入りしたことがあります。)
完成までまだまだかかりそうですが、できるだけ頑張って更新します!