(2020.12.10 更新)
オカヒデroom開設から間もなく2年が経過します。試行錯誤でいろいろやってきましたが、このたび運営者エネルギーの有効活用を図るべく、整理統合のため一部のコーナーを削除します。ただし、その分他のコーナーにエネルギーを傾注いたしますので、読者の皆様にはどうかご理解いただきたいと思います。
こんにちは!オカヒデです。
今回の新設コーナーは、オカヒデの多彩な趣味の中から、その最右翼、プラモデル作り(プラモ以外も紹介します。)を皆様にご披露いたします。
なお、模型作りはかなり時間と労力を消費しますので、本コーナーの更新は、かなり不定期となる可能性が高いため(「他のコーナーも同じだろ!」という御指摘が突き刺さってきそうですが)、予めご了承お願い申し上げます。m(__)m
第三弾(2020.12.10追加更新)
ドイツTIGER Ⅰ戦車(ジャーマングレー塗装例)
4か月ぶりの更新です。ただし、単に更新をサボっていたわけではなく、コロナ禍で休日が削られた(人によっては休みが増えた人もいるようですが、私はブラック企業勤めなので、逆に忙しくなりました。ただしブラックなので給料はかわりませんが・・・)なかで、ひたすらキットの製作に勤しんでおりました。
本日追加するのはTIGERⅠのジャーマングレー塗装例です。この塗装例はボックスアートと同じものです。
ヴィットマンTIGERを製作する過程で足りない部品を撮るために購入した2個目のTIGERⅠのキットも、勢いで製作しました。
製作過程はヴィットマンTIGERのときと変わりないので詳細は割愛します。
車体色の塗料はMr.カラーのジャーマングレー(#40)を使用しました。ただしMr.カラーのジャーマングレーはかなりタミヤカラーのジャーマングレーに比べるとかなり暗い色調となっております。
資料によればナチスドイツに侵攻されたポーランドの国民が「ドイツの戦車は黒に近いグレーだった。」と証言していることから、最初はMr.カラーのジャーマングレーをそのまま塗ってみました。
しかし、これだとあまりにも暗いので、少量のライトグレーなどを混ぜ、タミヤカラーの色調に近づけた色で再度塗り直しました。
更に上面は少し退色した状況を再現するため、更に明るくしたジャーマングレーを吹き付けましたが、写真だと全然分かりませんね。
実はこの後続けて、適役のKV-1Bも製作しましたので、こちらも近日アップします。お楽しみに~!
第三弾(2020.8.9更新)
ドイツTIGER Ⅰ戦車(初期生産型)
前回の更新から随分日が経ちました。この間、世界中では新型コロナ肺炎がパンデミックを引き起こし、世界中の人々に大きな影響を与えました。実は、前回の更新から今回まで長い時間を要したのは、今回の新型コロナと無関係ではありません。私は普段社会インフラに関わる仕事をしておりますが、今回の新型コロナ感染防止対策のため、一般社会の状況とは逆に仕事が忙しくなってしまって、プラモデルの作成やウェブページの更新をする時間を十分にとることができなくなってしましました。
しかし、そのような状況にいつまでも負けてはいられないと心を奮い立たせ、この度ようやく念願だったTIGERⅠ戦車(ミハイル・ヴィットマン搭乗車)を完成させることができました。
製作自体は今年(2020年)の1月から始めていたのですが、作業がある程度進んだ3月ころから新型コロナの影響で仕事が忙しくなり、その後約4ヶ月間も製作作業を中断していました。しかも、運の悪いことに作業開始直後くらいに撮っていた写真が、SDカードの自然破損により失われてしまい、一時はウェブページへの掲載への情熱が失われるほどのショックを受けました。
色々、紆余曲折はありましたが、この度モデラー・オカヒデは復活し、かつ失われた写真も諸事情により撮り直すことができたため、改めてその製作工程をここにお披露目したいとおもいます。
キットの中身はこんな感じ。さすがタミヤ製、組みやすさは抜群です。(実は、最初に撮ったキットの写真はSDカードの破損で失われてしまい、この写真はのちに記載する予定の、ある事情により買い足した別なキットの写真です。)
このTIGERⅠのキットは、ディテールアップのため、キットとは別にエッチングパーツを買い足す必要があります。
エンジンを覆うエンジングリルに貼るパーツです。やはりこれが無いと何となく締まりがないというか・・・(この写真も撮り直したもの)
上の写真はある程度工程が進んだ後に撮ったものですが、工程としては最初に貼り付けました。
エッチンググリルを貼り付けた後、(塗装を要さない範囲の)車体の組み立て、砲塔内の作成と進みます。(ここまでの写真がSDカードの破損で失われてしましました。ちなみに写真はスマホで撮っていました。使っていたSDカードはau推奨品(64GB)でしたが、何の前触れもなくあっさりと壊れ、その他たくさんの思い出と共に写真が消え去ってしましましたが、販売店やメーカーの保障は一切ありません(代わりのSDカードを送ってはきましたが)。これを読んでくださっている皆様も、SDカードの破損には十分お気を付けください。)
ここでワンポイント!
TIGERⅠ一番の売りである88㎜砲。これはよくある二枚のパーツを貼り合わせるタイプですが、貼り合わせる前に砲身の内部を黒鉄色(Mr.カラー#28)で塗って、マスキングしました。このマスキングは最後のウェザリングまでこのままにします。
完成したら殆ど見えなくなる砲塔内部は、しっかりと真っ白に塗っておきました。
ここで、一つの重大決心。この作品の塗装を何色にするか決めなければなりません。キットの塗装例にはかの有名なミハイル・ヴィットマンの名前が載っております。しかも冬季迷彩。よく見れば箱絵の例にもしっかりと描かれております。
そこで、はたと思い出したのが昔収集に凝ったワールドタンクミュージアム(以下「WTM」)シリーズの初期のモデルで、シークレットアイテムにに入っていたヴィットマン中尉搭乗車だ。私はこれを運よく2個引き当てていた。
これです。(1個は未開封)
何故シークレットを2個も引き当てられたか?答えは簡単。たくさん買ったからです。てなわけで、下に少し紹介します。
WTMシリーズの(ウイキペディアによればシリーズ1作目)TIGERⅠはシークレットのヴィットマン仕様を含めると全部で4色。内、冬季迷彩は標準のモデルとヴィットマンの2種類(右の写真の下の方)があります。
どうせ作るなら、これはやっぱりヴィットマンにするしかないだろう!ということで、(のちに噛みしめることになる)あえていばらの道を歩むことにしました。
このキットは初期生産型であるため、プラの素材の色はドイツの初期の車体色であるジャーマングレーに近い色となっております。一方、ヴィットマンの搭乗車は、冬季迷彩の下は何色だったのか?色々と調べてみましたが今一つ分かりません。ただ、WTMのヴィットマンTIGERはどうやらダークイエローを基調としているようです。また、説明書によればこの塗装例は1944年となっているので、初期生産型といえどもベースはダークイエローの可能性が濃厚です。ということで、車体色は一旦全体をダークイエローで塗ることにします。
ところが、このダークイエロー(Mr.カラー#39)、なかなか発色が悪いことは、前回のⅢ号戦車で経験済み。そこで全体を一旦、白(Mr.カラー#1+フラットベース#30)で下塗りすることにします。白のサーフェーサーを吹きかけるのが一番手っ取り早いのですが、このキットは、特に砲塔などの鋳造の型の跡や溶接跡などがかなり細かく再現されています。そこで、サーフェーサーで細かいスジ彫りが埋まってしまわないよう、あえて白塗装としました。
中学生の頃の私なら、この状態でデカールを貼って「完成!」としていたでしょう(笑)。しかし、大人になった私はこの後に、律儀にダークイエローを塗ります。複雑な転輪まで入れると、塗装面積は相当広くなるので、Mr.カラー1本丸々使い切っちゃいます。
さて、ここでまたまた悩ましい問題。ヴィットマンTIGERの基調色はダークイエローとしましたが、迷彩は施されていたのか?どうせ上から冬季迷彩を施すのだからこのまま上からつや消し白を吹き付けるという選択もあります。WTMのヴィットマンTIGERもそのような仕上がりになっています。ところがここで、私はあることに気が付いてしまいました。下の塗装例の図で、ヴィットマンTIGERの上に描かれているTIGERⅠも、ヴィットマンと同じ所属ではありませんか!ということは、ヴィットマンTIGERも同じ迷彩パターンだった可能性が高いのでは?しかし、よりによってこの迷彩パターンはチョ~めんどくさい!果たしてどうしたものか!
さんざん悩んだ挙句、このめんどくささナンバー1の迷彩に挑戦することにしました。まずは、迷彩パターンの下描き。これは前回のⅢ号戦車の手法を取り入れ、今回はゲルインクボールペンの緑とオレンジを使いました。
実はこの作業が一番大変。説明図を見ながら点、点、点・・・とひたすら地道に。このころ一度心が折れかかって、この作業を完成させるのに3カ月ほどかかりました。(写真をよく見ると車体上面の左側が完了していませんが、途中で忘れていました。)
無間地獄のような、長い長い「点、点、点・・・作業」が終わったら、いよいよ吹き付け塗装開始!なんだか、この瞬間はとても待ち遠しかった!というわけで、写真を撮るのも忘れて、夢中で作業を進めました。
茶色はエナメル系のタミヤカラーフラットブラウン(FX-10)、緑は前作のⅢ号戦車のときに作ったスペシャルブレンドを使いました。
手持ち資料によれば(というよりもごく当然なことかもしれませんが)、国籍マークや識別標識は冬季迷彩塗装の上にはわざわざ上書きされず、その部分だけ冬季迷彩に使う水性の塗料をはがしていたらしいので、夏季迷彩塗装完了後、とりあえず所要のデカールを貼りました。
デカールを貼った後は、この後に行うウェザリング塗装の際に迷彩塗装を汚してしまわないように、念入りにつや消しクリアがけを行います。
ここで、細部のこだわり。TIGERⅠファンの中にはエンジン回り、特に後部のエアクリーナー独立したマフラーに興味を持つ人も多いと思います。(当然私もその一人)
今回の作品で今一つ分からなかったのがマフラーです。キットの説明書もマフラーについては何故だか塗装の指示が無く、さらりと組み立て方法だけ描いて終わってます。(何らかのミス?)よくわからなかったので、とりあえず自身の経験を基に、鉄製マフラーのフィーリングで塗ってみました。(ここも完成後はほとんど見えなくなります。)
塗装方法はMr.カラーの焼鉄色(#61)のあと、タミヤカラーのフラットブラウンを徹底的なドライブラシ(この時は、毛羽立ってもウェルカムなので)錆を再現しています。
さてここでいよいよ、私が戦車を作るうえで最も嫌いな作業である、転輪のラバージャケット塗装。TIGERⅠの転輪は何せ、変態的に数が多すぎる。
というところで、今回一番やりたくなかった作業である転輪のラバージャケット(艶消し黒)塗装、気長に二、三日かけてゆっくりやろうかと思っていたが、やり始めるとなんだかんだで3時間半ほどで完了!(拍手)
さて、めんどくさい転輪の塗装もやっつけたのでいよいよ車体に取り付ける段階に移行しますが、ここで、いままでずっと迷っていたある問題に向き合う必要が生じてきました。
実際のTIGERⅠ戦車は、千鳥式転輪の一番外側の一番前を取り外している場合が多かったとされ、タミヤのキットもこの状況を再現する際に使用するパーツが入っています。このパーツは左右あわせて2個はいっています。
ところが、WTMのシークレットアイテムであるヴィットマン中尉搭乗車は、取り外した転輪が一番前の一個ではなく、2番目と4番目の片側2個ずつになっているのです。この事実についても他に資料が見当たらないか、色々と漁ってみましたが、これまたどうもはっきりしません。
ところでWTMのヴィットマンTIGERはノーマルのTIGERⅠとは違う箇所がもう一個あります。それは車体後部のマフラーのカバーです。写真を見てもらえばわかるとおり、右のヴィットマンTIGERはマフラーのカバーにわざわざへこみ傷がつけられています。
ここまでディテールにこだわっているからには、取り外された転輪にも何らかの根拠があるのだろうと判断しましたが、さて、ノーマルのTIGER Ⅰのキットには上述のように必要なパーツが一組(2個)しか入っておりません。(昔、タミヤからヴィットマンTIGER仕様のキットが販売されていたように記憶しておりますが、ひょっとするとそちらでは4個入っていたのかもしれません。)
足りない2個をどうするか?妥協するか?タミヤにオーダーして、その部分のパーツだけを買うことも考えましたが、それだと使わないパーツが大量に出てしまいます。こよなくプラモデルを愛する者としては、それはチョッと・・・
というわけで、もう一個TIGERⅠのキットを買ってきました。近所(というほど近くもないが)のヤマダ電機に行ったら、たまたま安売りしてて、チョ~ラッキー!ついでに戦車兵セットも売っていたので大人買いしてしまいました。
というわけで、このコーナーの最初の方に挙げたパーツの写真とエッチングパーツの写真は新しく買い足した分です。買い足した方のキットは、後日ノーマルの初期型として組み立てることにします。
というわけで、晴れて千鳥式転輪の組み立てを開始しますが、そう簡単ではありません。奥の方の転輪は完成後はほとんど見えなくなりますが、その分ウェザリング塗装もしにくくなるので、先にウェザリングしながら組み上げます。ことあと、車体全体にも錆塗装を施しましたが、作り進めるのに熱中し過ぎて、うっかり写真を撮るのを忘れてしまいました。
ある程度組み上げたところでいよいよつや消し白で全体を吹き付け塗装します。
使う塗料はもちろんエナメル系のタミヤカラーのフラットホワイト(XF-2)。あまり厚塗りせず、せっかく苦労して塗った迷彩が透けて見える程度の薄化粧とします。
手持ちの資料によれば、ドイツの戦車の冬季迷彩塗装は、当初は水性の白ペンキが無かったため、石灰を水で溶いたものを刷毛塗りしていたが、後に水性白ペンキが供給されたとあります。このため説明書に書かれた1944年の段階では、水性白ペンキが使われていただろうとの推測を基に仕上げることにします。
国籍マークや車体番号は、冬季迷彩塗装の上には上描きされず、その部分だけ水性塗料をはぎ取っていたということで、その状態を再現します。上の写真ははぎ取る前(ちょっとピンボケですが)。
またまた、作業工程を撮り忘れましたが、水性白ペンキがはがれた状態を再現するため、箱絵の塗装例などを参考にタミヤカラーのうすめ液を筆や綿棒につけて適度にぬぐい取っていきます。
いよいよ仕上げ段階。プラスチックキャタピラを巻いて、予備のキャタピラ、ワイヤー類をとりつけます。キャタピラは、先に錆塗装を施しておきます。
ここで細かい所。
マフラーの周りをフラットブラックの吹き付けで、ススをつけます。
砲身のマズルブレーキにもススの汚れ塗装をしますが、その前に、お楽しみのマスキングテープをはがします。
同じように、砲身のマズルブレーキもススをつけます。
資料によれば、戦闘が終わる都度、乗員は真っ先に砲身の手入れを行ったそうです。(これは軍隊では常識。大砲に限らずすべての銃火器は弾丸を発射すると真っ黒なススまみれとなります。これを放っておくと砲身が劣化し、以後の射撃に悪影響を及ぼすため、射撃後は食事を差し置いても、真っ先に入念に手入れを行います。)なので、砲身の先が黒く汚れた状態は、撃破された戦車でない限り、戦闘後は直ちに清掃されていたものと推測します。なので、このキットは戦闘状態をイメージしていることとします。
車体に取り付けた各種工具類やワイヤーも、おそらくは水性ペイントで刷毛塗りしていたであろうとの推測(箱絵では、砲塔の側面に取り付けた予備キャタピラを、そのように塗った状態が描かれている。)の下に、ドライブラシ法で白く塗りました。(ガンサイト周りもスス塗装済み。)
最後にキャタピラの上側を転輪の上部に瞬間接着剤で貼り付けます。
とりあえず、これで一応完成。
ここまでは基本塗装。後日、前作のⅢ号戦車同様、シチュエーションに合わせて本格的な汚しウェザリング塗装を施す予定。また、せっかく購入した戦車兵も使って本格的ヴィットマンTIGERを再現する予定です。
なお、私はフィギュアの塗装が嫌いなのですが、どなたかフィギュアの塗装が好きになる方法をお知りの方、是非ともご教授お願いいたします。
というところで、TIGER Ⅰの製作レポートを一旦完了いたします。(2020.8.9)